傷病手当金支給申請書は4枚1組で、書く人が本人・会社・医師の3者に分かれます。1ページ目から4ページ目まで、どこに何を書くかと、返送されやすいミスをページごとにまとめました。協会けんぽや健保組合のサイトからダウンロードでき、自分でも記入できます。
傷病手当金支給申請書は4枚1組で書く人が分かれる
傷病手当金を受け取るには「健康保険傷病手当金支給申請書」を出します。この申請書は4枚1組で、書く人が3者に分かれます。本人が2枚、会社が1枚、医師が1枚です。
傷病手当金とは、病気やケガで働けない間の生活を支える健康保険の給付です。会社を休んで給料が出ないときに健康保険から受け取れるお金のことです。金額は標準報酬日額(直近12か月の標準報酬月額の平均を30で割った額)のおよそ3分の2で、待期3日のあと4日目から支給されます(出典: 協会けんぽ)。計算の詳しい手順は傷病手当金の計算方法と早見表でまとめています。
| ページ | 書く人 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 1ページ目 | 本人(被保険者) | 記号番号・氏名・住所・振込口座 |
| 2ページ目 | 本人(被保険者) | 休んだ期間・傷病名・申請内容 |
| 3ページ目 | 会社(事業主) | 出勤状況・給料の支払い |
| 4ページ目 | 医師(療養担当者) | 労務不能と認めた期間の証明 |
提出先は加入している健康保険です。協会けんぽなら勤務先の管轄支部、健保組合なら組合に出します。申請全体の流れは傷病手当の申請方法で確認できます。
1ページ目は被保険者情報と振込口座を本人が書く
1ページ目は本人の基本情報です。健康保険証(または資格確認書)を手元に置いて、記号・番号をそのまま写すと間違えません。
書く項目
- 被保険者証の記号・番号・保険者番号
- 氏名(フリガナも)・生年月日・性別
- 住所・電話番号
- 振込先の金融機関名・支店名・口座番号(本人名義)
つまずきやすい点
- 口座は本人名義だけです。家族名義では振り込めません。
- ゆうちょ銀行は通帳の記号番号をそのまま書くのではなく、振込用の店名(漢数字3桁)と口座番号に直して書きます。
- 記号番号と保険者番号は桁が近く混同しやすいので、欄をよく見て写します。
記入は黒のボールペンなど消えない筆記具を使います。フリクションなど消えるペンは不可です。
2ページ目は休んだ期間と傷病名を本人が書く
2ページ目は申請の中身を本人が書く欄で、ここでつまずく人が多いところです。
書く項目と記入例
- 療養のため休んだ期間(申請対象の期間)
- 傷病名(例 うつ病、適応障害、骨折)
- 発病または負傷した年月日と、そのときの状況
- 仕事の内容(具体的な業務)
- 休んだ期間中に給料が出たか、障害年金などを受けているか
つまずきやすい点
- 傷病名は4ページ目の医師の記載と同じ名称にそろえます。1つの欄に1つの傷病名だけ書きます。
- 休んだ期間は、最初の3日(待期)も含めて休んだ全期間を書きます。待期の3日は支給されませんが、欄には記入します。
- 発病時の状況は、いつからか分からなければ「不詳」と書いて差し支えありません。
- 仕事内容や傷病名を空欄にすると、不備として返送される原因になります。
待期や支給がいつまで続くかは傷病手当金の支給期間(通算1年6か月)で整理しています。
3ページ目は出勤と給料の状況を会社が書く
3ページ目は会社が出勤と給料の状況を証明する欄です。本人は書かず、勤務先の人事や総務に渡して記入してもらいます。
会社が書く項目
- 申請期間中の勤務状況(出勤した日の有無)
- 給料の支払いの有無と金額
- 事業所の名称・所在地・電話番号・事業主名
つまずきやすい点
- 会社は出勤簿と賃金台帳を照らし合わせて書くため、依頼から戻るまで数日かかることがあります。早めに渡すのが無難です。
- 退職後の期間だけを申請する場合など、対象期間に在籍日がないときは3ページ目が不要になることがあります。加入先の健保に確認します。
4ページ目は労務不能の証明を医師が書く
4ページ目は医師(療養担当者)が、働けない状態だったと証明する欄です。受診している医療機関の窓口に申請書を出して書いてもらいます。
医師が書く項目
- 患者の氏名(カナ)・傷病名・発病または負傷の年月日
- 労務不能と認めた期間
- 診療の内容や経過
つまずきやすい点
- ここに書かれた「労務不能と認めた期間」が支給の根拠になります。2ページ目で自分が申請した期間と食い違わないように、医師に休んだ期間を伝えておきます。
- うつ病や適応障害など見た目で分かりにくい傷病は、いつから何の症状でどう働けなかったかを箇条書きのメモにして医師に渡すと、記載がスムーズです。
- 医師の証明は文書料(自費)がかかる場合があります。金額は医療機関ごとに異なります。
申請書は協会けんぽや健保組合のサイトでダウンロードできる
申請書は自分で入手できます。協会けんぽに加入している人は、全国健康保険協会の公式サイトから最新様式をダウンロードして印刷します。
入手先
- 協会けんぽ 公式サイトの「健康保険傷病手当金支給申請書」のページ
- 健康保険組合に加入している場合は、各組合のサイトまたは勤務先の人事
- 4ページ目は受診中の医療機関の窓口で記入してもらう
1点だけ注意があります。協会けんぽは令和5年1月以降に様式を新しくしています(出典: 協会けんぽ)。古い様式が手元にあると受け付けてもらえないことがあるため、申請のたびに最新版をダウンロードするのが安全です。
返送されやすいミスは口座と日付と空欄に集中する
返送されるミスは派手なものではなく、口座・日付・空欄といった細かい箇所に集中します。提出前に次の表で見直すと取りこぼしが減ります。
| 箇所 | 多いミス | 対策 |
|---|---|---|
| 振込口座 | 名義や番号の誤りで振込不可 | 通帳を見ながら本人名義で記入 |
| 傷病名 | 本人欄と医師欄で名称が違う | 4ページ目に合わせる |
| 休んだ期間 | 待期3日を入れ忘れる | 休んだ全期間を記入 |
| 空欄 | 仕事内容や日付の書き忘れ | 空欄を残さない |
| 訂正 | 修正液で消す | 二重線で消し正しく書き直す |
書き間違えたときは、修正液や消えるペンは使いません。訂正したい箇所を二重線で消し、近くに正しい内容を書き直します。
申請は自分でできますが、会社や医師とのやり取りが負担に感じるなら、申請の準備を代わりに進めてくれる代行支援に任せる手もあります。判断に迷う点だけ相談しても構いません。
よくある質問
- 全国健康保険協会「健康保険傷病手当金支給申請書」 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/application_form/benefit/001/index.html
- 全国健康保険協会「傷病手当金支給申請書 記入のポイント(記入誤り・漏れが多い箇所)」 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/tottori/cat080/20230613004/
- 全国健康保険協会「傷病手当金支給申請書 記入のポイント(PDF)」 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/tottori/cat080/20230613004/
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