失業保険の必要書類を一覧で紹介!申請時の持ち物と書類不備を防ぐ3つの注意点

失業保険の申請には複数の書類が必要で、一つでも不備があると手続きが滞り、給付開始が大幅に遅れてしまう可能性があります。特に離職票は会社からの発行を待つ必要があり、内容に間違いがあった場合の修正にも時間がかかるため、事前の確認が極めて重要です。

この記事では、失業保険申請時に必要な書類を一覧で紹介し、それぞれの注意点や準備のコツを詳しく解説します。書類の不備によるトラブルを避け、スムーズに手続きを完了させるための知識を身につけて、安心して失業保険の申請に臨めるよう準備を整えていきましょう。

失業保険の必要書類一覧!事前確認でスムーズに進めよう

失業保険(雇用保険の基本手当)の申請には、ハローワークで提出が必要な書類がいくつかあります。退職後、会社から書類が届いたら、申請に行く前に不備がないかを確認し、すべて揃えておくことで、手続きが一度で済み、給付までの流れを円滑に進めることができます。

申請時に必ず準備しておきたい主な書類は以下の通りです。

雇用保険被保険者離職票
(1・2)
退職した会社から受け取る。必須。
個人番号(マイナンバー)
確認書類
・マイナンバーカード(あればこれ1枚で本人確認も可能)
・ない場合、マイナンバー通知カードまたは個人番号入り住民票
本人確認書類※・必要運転免許証、パスポート、顔写真付き住基カード等
・写真なしの場合(健康保険証など)は、別の公的書類と2点組み合わせが必要
証明写真 2枚・正面上半身、縦3cm×横2.4〜2.5cm、6カ月以内撮影
・マイナンバーカードがあっても求められる場合があります
(雇用保険受給資格者証に貼付)
本人名義の預金通帳
またはキャッシュカード
給付振込先を登録するために必要
(一部ネット銀行や外資系銀行は利用できない場合あり)
印鑑認印で可(シャチハタ不可の場合あり)

※マイナンバーカードがない場合

雇用保険被保険者離職票(1・2)

雇用保険被保険者離職票は、退職した会社が発行する最も重要な書類です。特に「離職票-2」には、給付額の計算基礎となる賃金額や離職理由が記載されています。内容に間違いがないか、特に離職理由がご自身の認識と合っているか必ず確認しましょう。

退職後、数日経っても届かない場合は、会社に問い合わせてみましょう。会社が離職票の提出に応じない場合は、「仮手続き」ができることがありますので、お近くのハローワークへ相談してください。

関連記事:「離職票はいつもらえる?退職からの目安と届く前にやるべき手続き・準備まとめ

個人番号(マイナンバー)確認書類

個人番号確認書類として、マイナンバーカード、通知カード、またはマイナンバーが記載された住民票の写しなどが必要です。なお、マイナンバーカードがあれば、1枚で個人番号の確認と本人確認ができます。

本人確認書類(マイナンバーカードがない場合)

原則として顔写真付きのものが必要です。マイナンバーカードがない場合は、以下の書類を用意してください。

1点でOKなもの
(顔写真付き)
2点の組み合わせが必要なもの
(顔写真なし)
運転免許証運転経歴証明書パスポート写真付きの住民基本台帳カード など健康保険証、年金手帳、児童扶養手当証書 など(例:「健康保険証」と「年金手帳」の2点)

証明写真 2枚(縦3cm×横2.4cmまたは2.5cm)

ハローワークで受け取る「雇用保険受給資格者証」に貼り付けるための写真です。マイナンバーカードを持参する場合でも必要になることがあります。

サイズ縦3.0cm × 横2.4cm(または2.5cm)
仕様正面上半身、最近6ヶ月以内に撮影されたもの

本人名義の預金通帳またはキャッシュカード

失業保険の給付金を振り込んでもらう口座を登録するために使います。必ず申請者本人名義の普通預金口座のものを持参してください。

なお、ネット銀行や一部の外資系銀行は指定できない場合があるため、大手国内銀行の普通預金口座を用意しておくのが確実です。

印鑑

申請書類への捺印に用います。認印で構いませんが、インク浸透印(シャチハタなど)は不可とされる場合があるため、朱肉を使って押すタイプの印鑑を持参するのが確実です。

失業保険の必要書類に関する3つの注意点

失業保険を申請する際、書類の不備や準備不足があると、手続きが受理されなかったり、給付の開始が大幅に遅れたりするおそれがあります。何度もハローワークに足を運ぶ手間を省き、スムーズに申請を終えるために、特に注意したい3つのポイントを解説します。

注意点1|離職票と本人確認書類の「不備」や「未着」に注意

失業保険の申請において、「離職票」と「本人確認書類」は手続きの土台となる最も重要な書類です。これらの準備に不手際があると、申請そのものができなくなってしまいます。

まず「離職票(1、2)」は、退職した会社から受け取る最重要書類です。受け取ったら、必ず記載内容を隅々までチェックしてください。特に、給付日数や給付開始時期に直結する「退職理由」や、受給資格に関わる「雇用保険の加入期間」に間違いがないかを確認することが、後のトラブルを防ぐ上で極めて重要です。

本人確認書類は、持っている証明書の種類によって提出パターンが変わります。マイナンバーカードがあれば1枚で済みますが、ない場合は「運転免許証などの顔写真付き書類1点」または「健康保険証+年金手帳など、顔写真なしの異なる書類2点」が必要です。ご自身の持っている書類が条件を満たしているか、有効期限が切れていないかを事前に確認しておきましょう。

注意点2|証明写真・通帳・印鑑にも要注意

メインの書類に目が行きがちですが、写真や通帳といった「小物類」の準備不足も、手続きが滞る原因になりがちです。

証明写真(原則2枚)は、「正面上半身、縦3.0cm×横2.4cm〜2.5cm、最近6ヶ月以内に撮影されたもの」といった細かい規定があります。事前に仕様をしっかり確認して準備しましょう。

給付金の振込先として指定する本人名義の預金通帳またはキャッシュカードですが、近年利用者が増えているインターネット専業銀行や一部の外資系銀行は、振込先に指定できない場合があるため注意が必要です。

また、申請書類への押印を求められる場合に備え、印鑑も持参しましょう。インク浸透印(シャチハタなど)は不可とされることが多いため、朱肉を使って押すタイプの通常の認印を準備するのが確実です。

注意点3|書類がそろわなくても「仮手続き」が可能な場合も

「会社との連絡が取れず、離職票がどうしても手に入らない」など、やむを得ない事情で必要書類の一部が揃わない場合でも、諦める必要はありません。

退職した事実が確認できる書類(退職証明書や社会保険の資格喪失証明書など)があれば、「仮申請(仮手続き)」として受け付けてもらえることがあります。

この仮手続きの最大のメリットは、給付が始まるまでの「7日間の待機期間」を先にスタートさせられる点です。離職票の到着を待つ間に待機期間を消化しておくことで、給付開始の遅れを最小限に抑えることができます。

ただし、これはあくまで一時的な措置です。最終的に離職票などの正規の書類をすべて提出しなければ、失業認定は行われず、給付も保留となってしまいます。仮手続き後も、会社への催促を続けるなど、早めに書類を揃える努力をしましょう。

失業保険申請時の必要書類に関するよくある質問

ここでは、失業保険申請時の必要書類に関するよくある質問とその回答を紹介します。

離職票を紛失した場合はどうすればいい?
離職票を紛失した場合は、再発行の手続きが必要です。まずは、以前勤務していた会社に問い合わせてみましょう。会社が保管している場合もあります。会社で再発行できない場合は、ハローワークに相談してください。必要な手続きや書類について案内してもらえます。
離職票の内容に間違いがある場合は?
離職理由や期間の記載に間違いがあると給付に不利になる場合があるため、内容は必ず確認し、不明点はハローワークに相談しましょう。
必要書類が揃わないときはどうしたらいい?
一部不足の場合でも仮受付・仮申請ができることがあります(例:退職証明書や資格喪失証明書で代用)。ただし、正式に支給を受けるには必ず全書類を後日提出が必要なので、速やかに揃えましょう。
代理人による申請は可能?
原則として、失業保険の申請は本人が行う必要があります。ただし、病気やケガなど、やむを得ない理由でハローワークに行けない場合は、代理人による申請が可能です。

代理人が申請する場合は、委任状や代理人の身元確認書類など、追加の書類が必要になります。事前にハローワークに問い合わせて、必要な書類を確認しておきましょう。

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まとめ

失業保険の申請に必要な書類は、離職票(1・2)、マイナンバー確認書類、本人確認書類、証明写真2枚、本人名義の預金通帳またはキャッシュカード、印鑑の6種類が基本となります。中でも離職票は最も重要で、退職理由や雇用保険加入期間に間違いがないか必ず確認が必要です。

書類準備の際は、マイナンバーカードがあれば個人番号確認と本人確認が1枚で済むこと、証明写真は指定サイズを守ること、ネット銀行は振込先に指定できない場合があることに注意しましょう。また、シャチハタではなく朱肉を使う印鑑を準備することも大切です。

スムーズな申請のためには、事前にすべての書類を揃え、内容に不備がないか確認してからハローワークへ向かうことが重要です。万が一離職票が届かない場合でも、退職証明書などがあれば仮手続きが可能な場合があるため、お困りのことがある場合は、遠慮なくお近くのハローワークにご相談ください。

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