失業保険の期間は自己都合だと短い?受給開始日・支給日数の目安と2025年改正ポイントを解説

失業保険(正式には「雇用保険の基本手当」)は、自己都合で退職した場合でも一定の条件を満たせば受給できます。ただ、「本当にもらえるのか?」「いつから、何日分もらえるのか?」といった不安を抱える方も少なくありません。

特に2025年4月の制度改正により、給付制限期間が短縮されるなどルールが見直されたため、最新の情報に基づいた正しい理解が必要です。

この記事では、自己都合退職時における失業保険の支給期間に焦点を当て、支給開始までの流れや受給可能な日数、制度改正による変更点までをわかりやすく解説します。

自己都合退職でも失業保険はもらえる?支給開始までの流れを確認

失業保険(雇用保険の基本手当)の受給対象となるための3つの条件を図解したチャート。雇用保険加入、求職意欲、失業状態をすべて満たす場合に受給対象となることを示している。

失業保険は「会社都合でないと受け取れない」と誤解されがちですが、自己都合での退職でも一定の条件を満たせば受給可能です。

ここでは、自己都合退職者が失業保険を受け取るまでの基本的な流れを確認しておきましょう。

失業保険の受給条件|自己都合でも対象になる?

失業保険を受け取るには、以下の3つの条件をすべて満たす必要があります。

  • 一定期間、雇用保険に加入していたこと
  • 就職の意思があり、求職活動を行っていること
  • 現時点で就労しておらず、失業状態にあること

これらの条件は、自己都合退職かどうかに関係なく適用されます。ただし、受給に必要な被保険者期間(一般に直近2年間で12ヶ月以上の被保険者期間が必要)を満たしていない場合は対象外となるため注意が必要です。

給付制限1ヶ月とは?待機期間との違いを整理

自己都合で退職した場合、失業保険の支給がすぐには始まりません。まず、「7日間の待機期間」が全員に一律で設けられたうえで、さらに「給付制限期間」が追加されます。

2025年4月以降は、この給付制限期間が従来の2ヶ月から1ヶ月へ短縮されました。つまり、自己都合退職の場合は、待機期間の7日間と、給付制限の1ヶ月を経て、ようやく支給が始まります。

この給付制限中は失業手当が支給されないため、生活資金に不安がある方は注意が必要です。

申請から実際に振り込まれるまでのスケジュール例

実際に失業保険の申請をしてから振り込まれるまでには、一定の期間がかかります。以下は、申請から受給開始までのおおよそのスケジュール例です。

  • 退職後:約1週間〜2週間で離職票が届く
  • 離職票を持ってハローワークで求職申込み(この日が「受給資格決定日」)
  • 7日間の待機期間がスタート
  • 給付制限が1ヶ月(自己都合退職の場合)
  • 初回認定日を経て、約1週間後に失業手当の初回分が振り込まれる

上記の流れを踏まえると、自己都合退職では「求職申込みから最短で約5週間〜6週間後」に振り込みが始まることになります。

支給日数はどれくらい?年齢・勤続年数別の目安

失業保険がいつからもらえるかだけでなく、「何日分もらえるのか」も気になるポイントです。所定給付日数は退職理由によって基準が異なり、会社都合の場合は「年齢と加入期間」、自己都合の場合は「加入期間のみ」で決まります。

失業保険の支給日数は退職理由によって異なり、会社都合退職は年齢と加入期間に応じて最大330日、自己都合退職は加入期間のみにより最大150日と決まる。図では会社都合退職の年齢別支給上限も示している。

自己都合退職の場合は、年齢による違いはなく、雇用保険の加入期間のみで支給日数が決まります。以下に、自己都合退職者の所定給付日数の目安をまとめました。

被保険者期間所定給付日数
1年以上〜5年未満90日
5年以上〜10年未満90日
10年以上〜20年未満120日
20年以上150日

※会社都合退職では、同じ条件でもより長い日数が支給されます。

2025年4月の制度改正で何が変わった?

2025年4月の法改正により、自己都合退職者に対する失業保険の給付制限が見直されました。

ここでは、旧制度との違いや改正によって得られるメリット、注意点を整理しておきます。

参考:厚生労働省「雇用保険法等の一部を改正する法律(令和6年法律第26号)の概要(PDF)

給付制限1ヶ月への短縮と注意点

2025年4月の制度改正により、自己都合退職者に対する給付制限は、従来の約2ヶ月から原則1か月へと短縮されました。待機期間の7日間を含めても、申請から支給までの期間は従来より大幅に短くなっています。

▼制度改正前後の比較(自己都合退職の場合)

時期待機期間給付制限期間支給開始の目安
2025年3月まで7日間約2ヶ月申請から約2〜3ヶ月後
2025年4月以降7日間約1ヶ月申請から約1〜1.5ヶ月後

制度改正後も、申請のタイミングによっては支給が遅れることがあります。求職申込みが遅れた場合や、ハローワークの指導に従わなかった場合には、制限が延びる可能性もあります。

「1ヶ月制限=すぐにもらえる」と考えてしまうと、想定よりも支給が遅れたときに混乱しかねません。制度の概要を正しく理解し、自分の状況に照らし合わせて準備を進めておくことが大切です。

旧制度が適用されるケースに注意

改正内容は、2025年4月1日以降に受給資格の決定を受けた方から適用されます。ただし、退職日やハローワークでの申請タイミングによっては、旧制度が適用されるケースもあるため注意が必要です。

旧制度が適用されるケースの例

  • 2025年3月までにハローワークで求職申込みを済ませていた場合
  • 離職票の交付日が3月以前で、そのまま旧基準で処理が進んだ場合
  • 申請手続きの遅れなどで適用日がずれ込んだ場合

また、短縮されたとはいえ、給付制限中は手当が一切支給されない点は従来と変わりません。退職後すぐに収入がなくなる人は、早めに生活費を確保しておく必要があります。

制度改正の背景には、非正規雇用や短期離職が増えている現状がありますが、受給条件が劇的に改善されたわけではありません。改正の内容を過信せず、自分の状況に合わせて準備を進めることが重要です。

受給期間中の注意点とスムーズに受け取るためのコツ

失業保険を滞りなく受け取るには、制度のルールに従うだけでなく、事前の準備や行動にも工夫が必要です。

ここでは、スムーズに失業保険を受け取るために押さえておきたい実務的なコツを紹介します。

初回認定日までにやっておくべき3つの準備

初回の認定日をスムーズに迎えるためには、以下の3点を事前に整えておくことが重要です。

  • 求職活動を1回以上行い、内容を記録しておく
  • 必要書類(受給資格者証・認定申告書など)を確認して準備しておく
  • 支給開始までの生活費を見直し、必要に応じて備える

これらを意識しておくだけで、認定時のトラブルや支給遅延を防ぎやすくなります。

給付制限中のバイト・副業は大丈夫?

結論から言えば、一定の条件を守ればバイト・副業は可能です。

ただし、以下の点には十分注意しましょう。

  • 週20時間を超えると「就職した」と見なされる可能性がある
  • 収入額や就業内容によっては「失業状態」と認定されない場合がある
  • 副業の有無は必ずハローワークへ申告が必要

副業の可否はあくまで「失業状態を維持しているかどうか」が判断基準です。不安がある場合は、事前にハローワークへ相談することがトラブル回避のカギとなります。

再就職手当との関係に注意

給付制限終了後、受給期間の途中で再就職した場合、条件を満たせば「再就職手当」が支給されます。これは、残りの失業保険を一部まとめて支給する制度で、早期の再就職を経済的に支援するための措置です。

再就職手当を受け取るには、以下のような条件があります。

  • 受給資格決定日から7日間の待機と給付制限が終了していること
  • 1年を超えて継続勤務が見込まれる職場に就職すること
  • 残りの所定給付日数が3分の1以上あること
  • 過去3年以内に再就職手当を受け取っていないこと

特に見落とされやすいのが、「自己都合退職でも支給対象になる」点です。制度上は不利に思われがちな自己都合でも、再就職を早めれば手当を受け取れる可能性が十分にあります。

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まとめ

自己都合で退職した場合、失業保険の支給までには待機期間と給付制限を経る必要があり、すぐに受け取れるわけではありません。しかも、支給日数は会社都合より短く、金額にも限りがあります。

制度を活用するには、正確な理解と事前の準備が欠かせません。「退職すれば当然にもらえるもの」と考えるのではなく、生活設計の一環として、受給までの流れや制限を冷静に見極めることが大切です。

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